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東海道53次を歩いたらどれくらい?日数・消費カロリー・体への負担を理学療法士が解説【2026年版】

2026.07.15

豆知識

東海道53次を歩いたらどれくらい?日数・消費カロリー・体への負担を理学療法士が解説【2026年版】

「東海道53次を歩いてみたい」

そう思ったこと、ありませんか?

江戸時代の人々が歩いた道を、自分の足で踏みしめてみる。日本橋から京都三条大橋まで、約500kmの旅。でも実際、どれくらい時間がかかって、体にはどんな負担があるのでしょう?

本記事では、東海道53次を完歩するとどうなるのか、理学療法士の視点から詳しく解説します。所要日数や消費カロリー、体への影響を知って、あなたの挑戦の参考にしてください。

東海道53次の基本データ

距離と歩数はどれくらい?

東海道53次は、江戸(東京)の日本橋から京都の三条大橋までを結ぶ街道です。

総距離は約492〜495kmとされていますが、これは江戸時代の測量値です。現代の道路で測ると、実際には約520km程度になります。

歩数に換算すると、約82万歩以上

これ、想像できますか?普段の生活で1日8,000歩歩いている方でも、約100日分の歩数に相当します。

宿場間の距離

53の宿場町がありますが、宿場間の距離はバラバラです。

区間の特徴距離具体例
短い区間約2〜5km品川〜川崎
標準的な区間約8〜12km多くの宿場間
長い区間15km以上小田原〜箱根(約15km)

箱根越えのような峠道もあれば、平坦な道もあります。単純に距離だけでは判断できない難しさがあるんです。

完歩にかかる日数

江戸時代の人々は何日で歩いた?

江戸時代、一般の旅人は14〜15日で東海道を歩いたとされています。

1日平均で約35km。かなりのハイペースですよね。

ただし、これは飛脚(情報を運ぶプロ)の話ではありません。飛脚なら最短3日で京都まで到達したという記録もあります。

現代人が完歩するなら何日必要?

現代の東海道ウォーキング実践者のデータを見ると、18〜25日程度が多いです。

1日の推奨歩行距離は20〜25km

これには理由があります。

現代人は江戸時代の人と比べて、日常的な歩行量が圧倒的に少ないんです。厚生労働省の「国民健康・栄養調査」によると、現代日本人の1日平均歩数は男性で約6,793歩、女性で約5,832歩。

つまり、東海道53次の1日分(約25,000〜30,000歩)は、普段の4〜5倍の歩数になります。

休息日を含めた現実的なスケジュール

無理なく完歩するなら、休息日を含めて25〜30日の計画がおすすめです。

スケジュール例歩行日数休息日合計日数
ハイペース18日2日20日
標準ペース20〜22日3〜4日25日前後
ゆったりペース25日5日30日

週末や祝日を利用して分割して歩く方も多く、そうなると数ヶ月から数年かけて完歩する形になります。

消費カロリーはどれくらい?

1日あたりの消費カロリー

体重60kgの人が1日20km歩いた場合、約900〜1,100kcalを消費します。

これは、METs(運動強度を表す単位)を使った計算式で算出できます。

消費カロリー(kcal)= METs × 運動時間(h)× 体重(kg)× 1.05

普通の速さで歩く場合、METsは約3.5。時速4.5〜5.1kmで歩くと、20kmには約4〜5時間かかります。

計算例(体重60kg、4時間歩行)

3.5 × 4時間 × 60kg × 1.05 = 約882kcal

これに箱根のような峠道を歩く日は、さらに消費カロリーが増えます。

全行程での総消費カロリー

20日間で完歩した場合の総消費カロリーは、約18,000〜22,000kcal

これは脂肪に換算すると、約2.5〜3kg分に相当します。

ただし、これだけ歩くとお腹も空きます。食事でしっかりエネルギー補給をしながら歩くため、実際の体重減少はもう少し少なくなるでしょう。

体重別の消費カロリー目安

体重1日20km全行程(20日間)
50kg約735kcal約14,700kcal
60kg約882kcal約17,640kcal
70kg約1,029kcal約20,580kcal
80kg約1,176kcal約23,520kcal

体重が重いほど、消費カロリーは増えます。

体への負担と注意点

どこに負担がかかる?

長距離ウォーキングで最も負担がかかるのは、下半身の関節と筋肉です。

主な負担部位

  • 膝関節
  • 股関節
  • 足首
  • 足裏(足底筋膜)
  • 大腿四頭筋(太ももの前側)
  • ハムストリングス(太ももの裏側)
  • 下腿三頭筋(ふくらはぎ)

1日20kmを歩くと、膝には約1,000トン以上の累積荷重がかかると言われています。普段運動していない方が急に長距離を歩くと、関節や筋肉が悲鳴を上げてしまうんです。

よくあるトラブル

東海道53次のような長距離ウォーキングでは、以下のようなトラブルが起こりやすくなります。

1. 膝の痛み

筋力が不足していると、関節が体重や地面からの衝撃を支えきれず、痛みが出ます。特に箱根のような下り坂では、膝への負担が大きくなります。

2. 疲労骨折

痛みを我慢して歩き続けると、骨に小さな亀裂が入る「疲労骨折」のリスクがあります。すねや足の甲などに痛みが出たら要注意です。

3. 足底筋膜炎

足裏の筋膜に炎症が起こり、朝起きた時や歩き始めに強い痛みが出ます。

4. 筋肉痛

翌日に激しい筋肉痛が出て、歩けなくなることも。適切なストレッチとケアが必要です。

「健康づくりのための身体活動・運動ガイド2023」との比較

厚生労働省が2024年1月に公表した最新ガイドラインでは、成人の推奨歩数は1日約8,000歩(60分以上の歩行)とされています。

東海道53次では1日約25,000〜30,000歩。つまり、通常推奨の3〜4倍の負荷がかかることになります。

これは、健康づくりというより、すでに「アスリート的なチャレンジ」の領域と言えるでしょう。

完歩を成功させるためのポイント

事前準備が最重要

いきなり東海道を歩き始めるのは危険です。最低でも2〜3ヶ月前から準備を始めましょう。

トレーニングの進め方

  1. 最初の1ヶ月:1日5〜8km、週2〜3回
  2. 2ヶ月目:1日10〜15km、週3〜4回
  3. 3ヶ月目:1日15〜20km、週4〜5回

少しずつ距離を伸ばすことで、体が適応していきます。

筋力トレーニングも取り入れる

「健康づくりのための身体活動・運動ガイド2023」でも、筋力トレーニングが週2〜3日推奨されています。

おすすめの筋トレ

  • スクワット(太ももとお尻の強化)
  • カーフレイズ(ふくらはぎの強化)
  • 片足立ち(バランス能力の向上)

筋力があると、関節への負担を減らせます。

適切な装備を揃える

必須アイテム

  • ウォーキングシューズ:クッション性が高く、足にフィットするもの
  • インソール:衝撃吸収とアーチサポート機能があるもの
  • サポーター:膝や足首に不安がある場合

シューズは新品ではなく、事前に履き慣らしておくことが大切です。

歩行中のケア

1日の流れ

  • 出発前:ストレッチで筋肉をほぐす(5〜10分)
  • 歩行中:1〜2時間ごとに休憩を取る
  • 終了後:ストレッチとアイシング(15〜20分)

特に終了後のケアが重要です。太もも、ふくらはぎ、股関節周りをしっかり伸ばしましょう。

休息日の過ごし方

休息日は完全に歩かない日ではありません。

おすすめの過ごし方

  • 軽いストレッチ
  • ゆっくりとした散歩(30分程度)
  • 入浴で血行を促進

適度に体を動かすことで、疲労回復が早まります。

栄養補給も忘れずに

長距離ウォーキングでは、適切な栄養補給が欠かせません。

食事のポイント

  • 炭水化物:エネルギー源として(ご飯、パン、麺類)
  • タンパク質:筋肉の修復に(肉、魚、卵、豆製品)
  • ビタミン・ミネラル:疲労回復に(野菜、果物)

歩行中も、おにぎりやバナナなどで小まめにエネルギー補給をしましょう。

こんな症状が出たら要注意

以下のような症状が出たら、無理せず休息を取るか、医療機関を受診してください。

  • 膝や足首に強い痛みが出る
  • 歩けないほどの筋肉痛
  • 足裏に激痛が走る
  • すねや足の甲が腫れる
  • めまいや吐き気がする

「少しくらい大丈夫」と無理を続けると、完歩どころか日常生活にも支障が出てしまいます。

よくあるご質問

Q1. 運動不足でも挑戦できますか?

A. 事前準備をしっかり行えば可能です。ただし、最低でも3ヶ月前からトレーニングを始めることをおすすめします。いきなり挑戦するのは、ケガのリスクが高すぎます。

Q2. 何歳くらいまで挑戦できますか?

A. 年齢よりも、体力と健康状態が重要です。60代、70代で完歩される方もいらっしゃいます。ただし、持病がある方は必ず医師に相談してください。

Q3. 毎日歩き続けても大丈夫?

A. 休息日を入れることを強くおすすめします。連続して歩くと、疲労が蓄積してケガのリスクが高まります。3〜4日歩いたら1日休む、というペースが理想的です。

Q4. 雨の日も歩くべき?

A. 無理に歩く必要はありません。雨の日は路面が滑りやすく、転倒のリスクが高まります。安全第一で判断しましょう。

Q5. 完歩後、体はどうなりますか?

A. 多くの方が、完歩後に体力の向上を実感されます。ただし、適切なケアをしないと、慢性的な膝の痛みなどが残ることもあります。完歩後も定期的な運動を続けることが大切です。

まとめ

東海道53次を完歩するということについて、ご紹介しました。

この記事のポイント

  • 総距離は約492〜495km(現代測量で約520km)
  • 現代人なら18〜25日が標準的(休息日を含めて25〜30日)
  • 1日の消費カロリーは約900〜1,100kcal(体重60kgの場合)
  • 通常推奨の3〜4倍の負荷がかかる
  • 事前トレーニングが最重要
  • 適切な装備とケアで安全に
  • 痛みが出たら無理をしない

挑戦を考えている方へ

東海道53次の完歩は、簡単なチャレンジではありません。

でも、しっかり準備をして、自分の体と向き合いながら進めば、達成できないことではありません。

まずは、日常生活の中で少しずつ歩く距離を増やすことから始めてみませんか?

専門家に相談するタイミング

もし膝や腰に不安がある方、持病がある方は、挑戦前に理学療法士や医師に相談することをおすすめします。

一人ひとりの体の状態に合わせた、適切なアドバイスを受けることができます。


📚 参考文献

  1. 厚生労働省. 健康づくりのための身体活動・運動ガイド2023. 2024年1月.
  2. 厚生労働省. 国民健康・栄養調査結果の概要. 令和元年版.
  3. 国立健康・栄養研究所. 改訂版『身体活動のメッツ(METs)表』.
  4. 阪急交通社. 東海道五十三次ガイド(総距離データ).
  5. 日本整形外科学会. ロコモティブシンドローム関連ガイドライン. 2007年改訂版.

執筆者情報

理学療法士

本記事は、最新の文献・ガイドライン(2024年公表)に基づいて作成しています。

免責事項

本記事の情報は一般的な内容です。個人の状態により適切な方法は異なります。

持病のある方、運動制限のある方は、医師にご相談ください。

症状が改善しない場合や悪化する場合は、速やかに医療機関を受診してください。

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