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筋力トレーニングって効果あるの?

はじめに

筋力トレーニングってどうやっていいか分からない。
仕事して家帰ったら筋トレする時間なんてない。
筋力トレーニングをすると、大きくなってスタイルが悪くなるかも。

自分自身が筋肉トレーニングをしていないと分からなことが多くないですか?
最近では、各地にスポーツジムが増えており健康意識が高まってきています。また、テレビやSNSなどで健康体操や「ここに効く運動」など目にする機会はありませんか。
身体機能維持についてリハビリテーションとの相性の良い筋力トレーニングはより注目を受けています。今回は筋力トレーニングってなに?効果があるの?の疑問について解説していきます。

筋肉とは

まず、筋肉とは何か知っていますか。筋肉には大きく分けて3つに分類されます。
・骨格筋:腕や足など全身に存在する。意識して動かすことができる。筋肉全体の約40%を占める。
・平滑筋:内臓・血管などに存在している。意識して動かすことができない。
・心筋:心臓にある筋肉。意識して動かしたり止めたりできないが、必要に応じて自動的に動きを調節できる。

以上のことからわかる通り、筋力トレーニングは主に骨格筋を対象にしているトレーニングと言えます。

筋繊維の種類

筋肉もさらに細かくすると、筋繊維が束になってできていることがわかります。その繊維も2種類に分けることができます。
・速筋:白筋(はっきん)とも言います。主に強大なパワーを発揮することができ、重いものを持つとき、速く走るときに使用されます。
・遅筋:赤筋(せっきん)とも言います。主に持久力を必要とするときに使用されます。ウォーキングやマラソンなど、長時間必要とするときに使用されます。

筋肉の役割

身体中に存在する筋肉ですが、筋肉ってどんな役割があるのかご存知でしょうか。
筋肉には大まかに5つの機能が存在します。

1 身体を安定させる、動く、衝撃から守る

筋肉は全身の体に存在していますが、意識して動かしたり逆に動かないように保持をすることができます。また、外部からの衝撃に対して衝撃を吸収する働きをします。内臓や血管など大事な器官を守る存在です。

2 血液循環の補助(ポンプ機能)

心臓が全身に血液を送り出していますが、送り出された血液がまた心臓へ戻ることは大変なことです。特に下半身の血液は、重力によって下に溜まりやすく、むくみとして出現しやすい部位とされています。

筋肉の役割の一つとして、心臓へ血液を戻す働きを担っています。筋肉が働くと「ポンプ」のように血管を圧迫し、血管内にある血液を心臓へ押し戻すような作用があります。例えば、ふくらはぎは「第二の心臓」とも呼ばれており、足から心臓へ血液を戻すことに関与しています。

3 発熱と代謝と免疫

寒い日など体が震えたりすることはありませんか?これは熱産生を行なっています。人間は恒温動物にあたり、体温が36~37度に保たれています。熱産生によってどの環境下でも一定の温度を保てるような仕組みとなっています。ちなみに、体温を下げる機能としては発汗があります。

熱産生を行うことはエネルギー消費を意味します。骨格筋は代謝にも関与しているということです。筋力トレーニングを行い基礎代謝を上げることで、生活習慣病予防やダイエットなどにつながります。

体温は1度上がるごとに免疫機能は最大で5~6倍上がると言われています。風邪をひいた時は、自動的に体温を上げて免疫機能を働かせて治癒を図るため、熱が出ます。逆に体温が1度下がるごとに免疫機能は3割低下すると言われています。筋力低下している方は、平均体温が低く風邪や病気になりやすい状態にあると言えます。

4 水の保管場所

人間の約60%は水分でできています。その水分のうち75%は筋肉に貯蓄してあると言われています。生きている我々にとって水分はとても重要なものです。血液や代謝など様々なところで水は利用されています。高齢者や運動習慣がない方は、筋肉量の低下から同時に水分を貯蓄できないことで脱水症状を起こしやすいため、夏場は特に注意が必要です。

5 ホルモンの産生

筋肉には様々なホルモン物質が作られており、その総称を「マイオカイン」と名付けられました。このホルモンの働きで「がんの増殖が抑えられた」「うつ症状の改善に効果が現れた」「筋肉のはたらきで記憶力が高まる」といった論文が提出されています。

また、神経細胞を活性化させる物質や、動脈硬化・糖尿病・高血圧症の抑制、ストレス解消などに関わる物質など、多岐にわたる効果があるとされています。

一見筋肉とは関係がないことに思えますが、全身に効果をもたらしているのではと発表がされています。単純に筋力増強だけではなく、体全体に効果をもたらす筋力トレーニングにはたくさんの可能性を秘めていると言えるでしょう。

筋肉痛が来るのはいつ?治るのはいつ?

筋力トレーニングを行なった場合、大体の方は筋肉痛について考えるのではないでしょうか。実際は筋肉痛はどのくらいの日数で修復されるのでしょうか。

最近は年齢による筋肉痛の遅れは関係ないとされています。筋肉トレーニングによって、筋繊維にダメージを負うと炎症反応が起こります。炎症反応から分泌された物質によって体が認識すると痛みを感じます。認識することに個人差はありますが、遅れて感じるのはこれが原因ではないかと言われています。

筋肉の修復は部位によって異なりますが、大まかに24~72時間程要するとされています。筋肉痛がある場合は軽く動かす程度に抑えて、休ませてあげる必要があります。

筋力トレーニングのメカニズム

筋肉に負荷がかかる → 炎症反応から筋肉痛の出現 → 回復する
上記を繰り返すことで、筋繊維がより太く・強く、動かすことができるようになります。
筋力トレーニングとは上記のサイクルを繰り返し行うことで、元の身体状態よりも強い能力を発揮できる方法だと言えます。
上記に挙げた筋繊維別によって筋力トレーニングの方法は異なるため、専門的な指導を受けていただき実施していただけたらと思います。

さいごに

今回は筋力トレーニングについて解説しました。筋力トレーニングは奥が深く上記以外にもいろんな要素・効果を含んでいます。普段の生活をより豊かにする方法として筋力トレーニングを試されてみてはいいかがでしょうか。
怪我に気をつけて実施してくださいね。


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