「最近、階段を避けるようになった」
「以前より疲れやすくなった気がする」
「休日は家でゴロゴロしてばかり」
もしこんな変化に心当たりがあるなら、この記事を読んでみてください。
実は、日本人の約7割が運動習慣を持っていません。
でも、諦める必要はありません。
厚生労働省が2024年に公表した最新のガイドラインでは、「今より10分多く動く」だけで健康効果が期待できることが示されています。
あなただけではありません
令和5年(2023)の厚生労働省「国民健康・栄養調査」によると、運動習慣のある人は、男性で36.2%、女性で28.6%。つまり、日本人の約7割が運動習慣を持っていないのが現状です。
特に注目すべきは年代別の状況です。
- 男性30歳代:わずか23.5%
- 女性20歳代:わずか14.5%
働き盛りの世代ほど、運動習慣が少ないのです。
さらに、日本人の歩数も減少傾向にあり、令和5年の調査では、
- 男性の平均:6,628歩
- 女性の平均:5,659歩
10年前と比べて、有意に減少しています。
世界的にも深刻な運動不足
WHO(世界保健機関)の報告では、運動不足による疾患リスクを抱えている人が世界に18億人います。
運動不足は、もはや現代社会の共通課題なのです。
でも、諦める必要はありません。適切な知識と具体的な方法を知ることで、多くの方が活動的な生活を取り戻しています。
2024年、運動のガイドラインが大きく変わりました
厚生労働省は2024年1月、「健康づくりのための身体活動・運動ガイド2023」を公表しました。これは2013年の「身体活動基準」から10年ぶりの改訂です。
主な変更点
- 名称を「基準」から「ガイド」へ変更
→ 個人差を考慮し、無理なく取り組めるように - こども向けの推奨事項を新設
→ すべての世代に対応 - より具体的で実践しやすい内容に
最新の科学的知見に基づき、あなたに合った運動の始め方が示されています。
⚠️ なぜ「今」向き合うべきなのか
運動不足がもたらす深刻なリスク
運動不足は、あなたが思っている以上に、心身に大きな影響を及ぼします。
【チェックリスト】⚠マーク付き
- ⚠ 生活習慣病(糖尿病、高血圧、脂質異常症)のリスクが高まる
- ⚠ 心筋梗塞や脳梗塞など、動脈硬化による病気のリスクが増加
- ⚠ 筋力が低下し、日常動作が困難に
- ⚠ 骨が弱くなり、骨粗しょう症のリスクが上昇
- ⚠ ロコモティブシンドローム(運動器症候群)の危険性
- ⚠ 認知機能の低下、認知症のリスクが高まる
- ⚠ うつ症状や不安感が増加
- ⚠ 睡眠の質が低下
- ⚠ 免疫力が下がり、感染症にかかりやすくなる
- ⚠ 将来的に要介護状態になるリスクが高まる
時間は味方にも敵にもなります
今日始めれば:3ヶ月後には、体の変化を実感できるかもしれません。階段がラクに上れる、疲れにくくなる、そんな変化が。
1年後に始めれば:今よりさらに筋力が落ち、回復に倍の時間がかかってしまうかもしれません。
健康日本21の評価から見える現実
健康日本21(第二次)では、「運動習慣者の割合の増加」が目標に設定されていました。
しかし、最終評価は「C(変化なし)」。つまり、10年間で日本人の運動習慣は改善しなかったのです。
「いつか」ではなく「今日」が、未来を変える第一歩です。
運動不足を解消する3つのステップ【最新ガイドライン準拠】
厚生労働省「健康づくりのための身体活動・運動ガイド2023」に基づき、無理なく続けられる方法を3ステップでお伝えします。
ステップ1:「プラステン」から始める 〜今より10分、多く動く〜
最新ガイドラインの最も重要なメッセージが、「+10(プラステン):今より10分多く体を動かそう」です。
いきなり「毎日1時間ウォーキング」などの大目標を立てると、多くの人が挫折してしまいます。
そこで推奨されるのが、「今より10分だけ多く動く」という考え方。
「10分」の具体例
- 一駅手前で降りて歩く
- エスカレーターではなく階段を使う
- テレビを見ながらストレッチ
- 掃除機かけを少し丁寧に
- 買い物は少し遠いスーパーへ
これなら、忙しい方でも始められますよね。
10分の積み重ねが、大きな効果を生む
1日10分の運動を週5日続けると、月に200分、年間で約2,400分(40時間)の運動になります。厚生労働省の推奨は以下の通りです。
- 成人:1日60分以上の身体活動
- 高齢者:1日40分以上の身体活動
10分×6回で1日60分。小刻みでも、積み重ねれば推奨量に届くのです。
ステップ2:自分に合った運動を見つける
運動には、大きく分けて2種類あります。
有酸素運動
比較的軽い負荷で、長時間続けられる運動
【効果】
- 心肺機能の向上
- 体脂肪の減少
- 血圧・血糖値・血中脂質の改善
- 骨粗しょう症の予防
【代表例】
- ウォーキング
- ジョギング
- 水泳
- サイクリング
- ヨガ
筋力トレーニング(レジスタンス運動)
筋肉に負荷をかける運動
【効果】
- 筋力・筋肉量の維持・増大
- 基礎代謝の向上
- 姿勢の改善
- 転倒リスクの低下
- 日常生活動作の維持
【代表例】
- スクワット
- 腕立て伏せ
- プランク
- ダンベル運動
最新ガイドラインの推奨
成人(18〜64歳)の場合
- 歩行またはそれと同等以上の強度の身体活動を1日60分以上
- 息が弾み汗をかく程度の運動を週60分以上
- 筋力トレーニングを週2〜3日
高齢者(65歳以上)の場合
- 歩行またはそれと同等以上の強度の身体活動を1日40分以上
- 多様な運動(有酸素運動、筋力トレーニング、バランス運動など)の実施
ただし、これはあくまで「推奨」。個人差を踏まえ、強度や量を調整し、可能なものから取り組むことが大切です。
ステップ3:日常生活に組み込む
「ながら運動」で習慣化
特別な時間を作らなくても、日常生活の中で運動量を増やせます。
- 一駅手前で降りて歩く
- エレベーターではなく階段を使う
- 電車内ではつま先立ち
- 自転車で出かける
家事を運動に
実は、家事も立派な身体活動です。
【メッツ表から】
- 掃除機かけ:3.3メッツ(ウォーキング相当)
- 風呂掃除:3.5メッツ
- 料理・洗濯:2.0メッツ
- 階段をゆっくり上る:4.0メッツ
- 階段を速く上る:8.8メッツ(ジョギング以上!)
メッツ(METs)とは
安静時を1としたときに、何倍のエネルギーを消費するかを示す指標。3メッツ以上の活動が、運動と同等の健康効果をもたらすとされています。
テレビ・スマホ時間を活用
- テレビを見ながらストレッチ
- CMの間にスクワット
- ソファに座らず、床でストレッチ
- スマホを見ながらつま先立ち
仕事の合間に
- 1時間に1回、立ち上がって伸び
- デスクワーク中、足首を回す
- 座りっぱなしを避け、こまめに動く
運動がもたらす驚きの効果
適切な運動を続けることで、多くの方が以下のような変化を実感しています。
🏃 体力・筋力の向上
変化前
- 階段を上ると息切れ
- 買い物袋が重く感じる
- すぐに疲れてしまう
変化後:
- 階段がラクに上れる
- 長時間歩いても平気
- 疲れにくくなった
なぜ変化が起きる?
運動を続けることで、心肺機能が向上し、筋力が維持・増強されます。特に、下肢の筋肉(太もも・ふくらはぎ)は、日常生活に直結するため、変化を実感しやすい部位です。
💊 生活習慣病の予防・改善
変化前
- 健康診断で「要注意」
- 血圧・血糖値が気になる
- 体重が増加傾向
変化後
- 検査値が改善
- 薬の量が減った
- 体重が安定
なぜ変化が起きる?
運動には以下の効果があります。
- 血圧の低下
- 血糖値の改善
- 脂質異常症の改善
- 体脂肪の減少
- 内臓脂肪の減少
特に有酸素運動は、脂肪をエネルギー源とするため、肥満解消や生活習慣病予防に効果的です。
🧠 認知機能・メンタルヘルスの向上
変化前
- もの忘れが増えた
- 気分が落ち込みがち
- よく眠れない
変化後
- 頭がスッキリ
- 前向きな気持ちに
- 睡眠の質が向上
なぜ変化が起きる?
運動には以下の効果があることが科学的に証明されています。
- 脳血流の増加
- ニューロン(神経細胞)の増加
- 認知症リスクの低下
- うつ症状・不安感の軽減
- ストレスの発散
- リラクゼーション効果
- 睡眠障害の改善
特に、運動後は「爽快感」「達成感」を感じやすく、精神面にも良い影響を及ぼします。
🦴 ロコモ・フレイル予防
変化前
- 転倒が怖い
- バランスが悪くなった
- 将来が不安
変化後
- 転倒しにくくなった
- バランス能力が向上
- 自信を持って動ける
なぜ変化が起きる?
運動を続けることのメリット
- 筋力が向上
- バランス能力が向上
- 転倒リスクが低下
- ロコモティブシンドロームの予防
- フレイル(虚弱状態)の予防
- 骨粗しょう症の予防
運動は、健康寿命を延ばすための最も有効な手段の一つなのです。
現場で実感する、運動の力
リハビリテーションの現場で多くの方を見てきて感じるのは、「小さな一歩」が大きな変化を生むということです。
多くの方が最初におっしゃるのは、
「もう年だから」
「今さら運動しても…」
「どうせ続かない」
でも、実際に始めてみると、驚くほど体は応えてくれます。
「何歳からでも遅くない」は本当です
厚生労働省の最新ガイドラインでも、高齢者向けの推奨事項が明確に示されています。これは、科学的な研究により、年齢を問わず運動の効果が証明されているからです。
70代、80代から始めた方でも、多くの方が改善を実感されています。
大切なのは「続けること」
もちろん、個人差はあります。すぐに劇的な変化が現れるわけではありません。でも、焦らず継続することで、何らかの改善を実感される方は多くいらっしゃいます。
まずは「プラステン(今より10分多く動く)」から。できることから始めてみてください。
ご自身のペースで、無理なく。それが、長く続けるコツです。
手軽に始められる運動・スポーツ6選
ここでは、特別な道具や施設がなくても始められる、おすすめの運動・スポーツを紹介します。
1. ウォーキング【最もおすすめ】
難易度: ★☆☆☆☆
必要なもの: 歩きやすい靴
場所: どこでも
強度: 3〜4メッツ
おすすめポイント
- 特別な道具が不要
- いつでもどこでも行える
- けがのリスクが低い
- 年齢を問わず始められる
- 会話しながらできる
効果的な歩き方
- 背筋を伸ばし、視線は前方へ
- かかとから着地し、つま先で蹴り出す
- 腕を自然に振る
- やや大股で歩く
- 「少し息が弾む」程度のペース
目標歩数
厚生労働省の推奨
- 成人:1日8,000〜10,000歩
- 高齢者:1日6,000〜7,000歩
ただし、いきなり目標達成を目指さず、「今より1,000歩多く」から始めましょう。
2. ジョギング・ランニング
難易度: ★★☆☆☆
必要なもの: ランニングシューズ
場所: 公園、河川敷など
強度: 6〜8メッツ
おすすめポイント
- ウォーキングより運動強度が高い
- 短時間で効果的
- 爽快感・達成感が得られる
始め方
- ゆっくりとしたペースで
- 「走る」より「弾む」イメージ
- 5分走って5分歩く、を繰り返す
- 徐々に距離・時間を延ばす
注意点
- 適切なシューズを選ぶ
- 無理なペースで走らない
- 膝・腰に痛みがあれば休む
- ウォーミングアップとクールダウンを忘れずに
3. ヨガ・ピラティス
難易度: ★★☆☆☆
必要なもの: ヨガマット(なくてもOK)
場所: 自宅でもOK
強度: 2〜4メッツ
おすすめポイント
- 柔軟性の向上
- 筋力強化(特に体幹)
- 姿勢改善
- 心と体のバランスを整える
- ストレス解消
ヨガの特徴
- 呼吸を大切にする
- 心身のリラックス
- 瞑想的な要素
- ストレス解消に効果的
ピラティスの特徴
- 体幹(コア)を鍛える
- 姿勢改善に特化
- 腰痛予防に効果的
始め方
- YouTubeやアプリで動画を見ながら
- オンラインレッスンに参加
- 地域のヨガ教室へ
- まずは1日10分から
4. 水泳・水中ウォーキング
難易度: ★★★☆☆
必要なもの: 水着、ゴーグル
場所: プール
強度: 水泳4〜8メッツ、水中ウォーキング4メッツ
おすすめポイント
- 全身運動
- 関節への負担が少ない
- 体重が気になる方にも安全
- 膝・腰に不安がある方に最適
- 浮力で体への負担軽減
水中運動の効果
- 心肺機能の向上
- 全身の筋力強化
- 関節の可動域向上
- カロリー消費が高い
始め方
泳げない方は、水中ウォーキングから始めてみましょう
- プールの中を歩くだけでOK
- 水の抵抗で運動効果アップ
- 浮力で膝・腰への負担軽減
泳げる方
- ゆっくりとしたペースで
- クロール、平泳ぎなど好きな泳法で
- 25m×4本から始める
5. 自宅でのトレーニング(宅トレ)
難易度: ★☆☆☆☆〜★★★☆☆
必要なもの: 特になし
場所: 自宅
強度: 3〜6メッツ
おすすめポイント
- 天候に左右されない
- 時間の制約が少ない
- お金がかからない
- 人目を気にしなくていい
- 隙間時間に実施可能
おすすめの宅トレ
初心者向け
- スクワット
- プランク(体幹トレーニング)
- 壁を使った腕立て伏せ
- かかと上げ(ふくらはぎ強化)
- ストレッチ
慣れてきたら
- 通常の腕立て伏せ
- ランジ(太もも強化)
- バーピー(全身運動)
YouTubeやアプリの活用
- 短時間(5〜15分)の動画を選ぶ
- 自分のレベルに合ったものを
- 続けやすいチャンネルを見つける
6. スポーツサークル・教室への参加
難易度: ★★☆☆☆〜★★★☆☆
必要なもの: スポーツによる
場所: 地域の施設など
強度: スポーツによる
おすすめポイント
- 仲間と一緒なので継続しやすい
- 楽しみながら運動できる
- モチベーション維持
- 社会的なつながりができる
おすすめのスポーツ
- フットサル
- テニス
- バドミントン
- ボルダリング
- ダンス
- 卓球
- ゴルフ
見つけ方
- 地域の広報誌・掲示板
- 自治体のスポーツ施設
- SNSのコミュニティ
- スポーツクラブ・ジム
よくあるご質問
読者の皆さまから寄せられる質問にお答えします。
Q1. 運動する時間が取れません。どうすればいいですか?
A. 「まとまった時間」を作る必要はありません。
厚生労働省のガイドラインでも、
「こま切れの運動でも積み上げていくことが大切」とされています。
- 朝:起床後のストレッチ(5分)
- 通勤:一駅歩く(15分)
- 昼:階段を使う(5分)
- 夕方:買い物で少し遠回り(10分)
- 夜:テレビを見ながら筋トレ(10分)
これで合計45分。
「ながら運動」と「ちょい足し」で、十分に推奨量に届きます。
Q2. 運動が苦手で続けられる自信がありません
A. 「運動」ではなく「身体活動」と考えてみてください。
スポーツが苦手でも、
- 掃除をいつもより丁寧に
- 買い物で遠回り
- テレビを見ながらストレッチ
これらも立派な身体活動です。まずは「プラステン(今より10分多く動く)」から。小さな一歩で十分です。
Q3. 膝や腰に痛みがあります。運動してもいいですか?
A. まずは医師や理学療法士にご相談ください。
痛みの原因や程度により、適切な運動が異なります。
多くの場合、
- 水中ウォーキング(関節への負担が少ない)
- 椅子に座ってできる運動
- 痛みが出ない範囲でのストレッチ
など、体に負担をかけない方法があります。
「痛みがあるから動かない」より、「痛みがない範囲で適度に動く」方が、改善につながることも多いのです。
Q4. 何歳から始めても効果はありますか?
A. はい、何歳からでも効果が期待できます。
厚生労働省の最新ガイドラインでも、高齢者向けの推奨事項が明確に示されています。これは、科学的な研究により、年齢を問わず運動の効果が証明されているからです。
70代、80代から始めた方でも、多くの方が改善を実感されています。
ただし、
- 個人差がある
- 無理をしない
- 医師に相談してから始める
Q5. どのくらい続ければ効果が出ますか?
A. 個人差がありますが、多くの方が約3ヶ月で変化を実感されます。
運動の効果が現れるまでの流れ
- 2〜4週間:体が慣れてくる
- 1〜2ヶ月:少しずつ変化を感じる
- 3ヶ月:明確な変化を実感
ただし、これはあくまで目安。焦らず、ご自身のペースで続けることが大切です。
Q6. 毎日運動しないとダメですか?
A. 毎日でなくても大丈夫です。
厚生労働省のガイドラインでは、筋力トレーニング:週2〜3日、有酸素運動:週60分以上(まとめてでも分散でもOK)を推奨されています。
大切なのは「続けること」。無理なペースで始めると、かえって続きません。週3〜4日から始めて、徐々に増やしていくのがおすすめです。
Q7. 運動前後に何か気をつけることはありますか?
A. 以下のポイントを守りましょう。
運動前
- 軽くウォーミングアップ(ストレッチ、軽い歩行)
- 水分補給
- 体調が悪い時は無理しない
運動中
- 無理なペースで行わない
- 「ややきつい」程度の強度
- 水分をこまめに補給
運動後
- クールダウン(ストレッチ)
- 水分補給
- 栄養補給(特にタンパク質)
注意が必要な症状
- 胸の痛み
- 強い息切れ
- めまい
- 吐き気
これらがあれば、すぐに運動を中止し、必要に応じて医療機関を受診してください。
⚠️ 運動不足を放置すると…
多くの方が「もっと早く始めれば良かった」
と後悔されています。
運動不足を放置すると、以下のようなリスクが高まります。
- ⚠ 生活習慣病(糖尿病、高血圧、脂質異常症)のリスクが増加
- ⚠ 心筋梗塞や脳梗塞など、命に関わる病気のリスクが高まる
- ⚠ 筋力がさらに低下し、日常動作がもっと困難に
- ⚠ 転倒・骨折のリスクが増加
- ⚠ ロコモティブシンドローム(運動器症候群)に陥る
- ⚠ フレイル(虚弱状態)になりやすい
- ⚠ 認知機能が低下し、認知症のリスクが高まる
- ⚠ うつ症状・不安感が増加
- ⚠ 免疫力が低下し、感染症にかかりやすくなる
- ⚠ 将来的に要介護状態になる可能性が高まる
時間は味方にも敵にもなります
今日始めれば
3ヶ月後には変化を実感できるかもしれません。
階段がラクに上れる、疲れにくくなる、そんな変化が。
1年後に始めれば
今よりさらに筋力が落ち、
回復に倍の時間がかかってしまうかもしれません。
「いつか」ではなく「今日」が、未来を変える第一歩です。
まずは、明日の朝、
いつもより10分早く起きて散歩してみませんか?
最後に
ここまでお読みいただき、ありがとうございます。
この記事では、運動不足解消の方法について、最新のガイドラインに基づいてお伝えしてきました。
この記事の要点
大切なのは、できることから始めること
✓ 日本人の約7割が運動習慣を持っていない
✓ 「プラステン(今より10分多く動く)」が推奨
✓ 成人は1日60分、高齢者は1日40分の身体活動を推奨
✓ こま切れの運動でも積み重ねれば効果がある
✓ 有酸素運動と筋力トレーニングの組み合わせが理想的
✓ 「ながら運動」で日常生活に組み込む
✓ 何歳から始めても効果が期待できる
✓ 個人差を踏まえ、無理なく続けることが大切
✓ 運動は生活習慣病予防、認知症予防に効果的
✓ メンタルヘルスにも良い影響
完璧を目指す必要はありません。
まずは「今より10分多く動く」から。
階段を使ってみる。テレビを見ながらストレッチしてみる。それだけで十分です。
体は、適切な運動をすれば応えてくれます
もちろん、個人差はあります。すぐに劇的な変化が現れるわけではありません。
でも、焦らず継続することで、
何らかの改善を実感される方は多くいらっしゃいます。
ご自身のペースで、無理なく。できることから始めてみてください。
ご注意いただきたいこと
- 持病がある方、服薬中の方は、運動を始める前に医師にご相談ください
- 効果には個人差があります
- 痛みや違和感がある場合は、無理をせず休んでください
- 運動は継続することで効果が現れます
- わからないことがあれば、専門家にご相談ください
📚 参考文献
- 厚生労働省. 健康づくりのための身体活動・運動ガイド2023. 2024年1月.
- 厚生労働省. 令和5年(2023)国民健康・栄養調査の結果. 2024年12月.
- 厚生労働省. 健康づくりのための身体活動指針(アクティブガイド). 2013.
- 厚生労働省. 健康日本21(第三次). 2024.
- WHO. 身体活動・座位行動ガイドライン2020.
- 日本生活習慣病予防協会. 運動不足による疾患リスクを抱えている人が世界に18億人 WHO報告. 2024.
- スポーツ庁. 令和5年度 スポーツの実施状況等に関する世論調査. 2024.
- 宮地元彦. 健康づくりのための身体活動・運動ガイド2023の概要. 日本健康教育学会誌. 2025;52(2):333-340.
免責事項
本記事は最新の医学的知識に基づいて作成されていますが、個別の医療相談に代わるものではありません。健康状態に不安がある場合や、持病をお持ちの方は、必ず医師や理学療法士にご相談ください。