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現役理学療法士が解説!「続かない」のはあなたのせいじゃない リハビリが続かない本当の理由と、今日から変わる5つの方法

リハビリについて

もしあなたがそう感じているなら、この記事はあなたのために書かれました。理学療法士として、毎日患者さんと向き合う中で、私が最も多く聞く言葉があります。

「すみません。家でやる運動、続けられませんでした」

でも、ここで大切なことをお伝えします。続けられないのは、あなたの性格が悪いからでも、意志が弱いからでもありません。続かないのには、ちゃんとした理由があるんです

実は、リハビリを始めた方の約70〜80%が、3ヶ月以内に自宅での運動を中断してしまうというデータがあります。つまり、ほとんどの人が「続けられない」経験をしているんです。

あなただけではありません。これは人間共通の特性なんです。

現場で見てきた経験から言えることは、「絶対に続けられない」と思っていた方が、ちょっとした工夫で驚くほど変わることがあるということ。大切なのは、自分を責めることではなく、続けられない理由を理解し、環境や方法を変えることです。

知っていますか? 筋力は1週間動かないだけで10〜15%低下します。「そのうちやろう」が、取り返しのつかない差を生むのです。

痛いから動かない → 筋力が落ちる → もっと動けなくなる → さらに痛みが増す

この「悪循環」に気づいた時には、回復に何倍もの時間がかかってしまいます。でも、今なら間に合います。今日、この瞬間から変えることができるんです。


まず最初に、大切な事実をお伝えします。

新年の目標の約80%が、2月までに放棄されるという研究結果があります。つまり、ほとんどの人が続けられないのが現実です。

人間の脳は、本能的に現状維持を好むようにできています。これは生存本能の一つで、急激な変化は危険と判断されるからです。新しい習慣を始めようとすると、脳が「今までと違う!危険だ!」と警告を発し、元の習慣に戻そうとします。

これは意志の強さの問題ではなく、脳の自然な反応なんです。

理学療法士として、患者さんが続けられない理由を分析すると、主に3つのパターンが見えてきます。

これが最も多い理由です。

「毎日頑張っているのに、全然良くならない」

そう感じた瞬間、モチベーションは急降下します。リハビリの効果は、多くの場合すぐには現れません。筋肉がつくのにも、痛みが改善するのにも、数週間から数ヶ月かかることがあります。

例えるなら、植物に水をやるようなもの。毎日水をやっても、芽が出るまでには時間がかかります。でも、「芽が出ない」と言って水やりをやめてしまったら、永遠に花は咲きませんよね。

最近の研究では、リハビリの効果を実感するまでの「実感ギャップ」が、継続率に大きく影響することが明らかになっています。多くの方は、実際に改善しているのに、それに気づいていないことが多いんです。

特に高齢者の方や、痛みを経験した方に多いのがこのパターンです。

  • 「動かしたら、また痛くなるんじゃないか」
  • 「無理して、骨折したらどうしよう」
  • 「転んでしまったら怖い」

こうした恐れや不安が、体にブレーキをかけてしまいます。心理学では「恐怖回避行動」と呼ばれ、不安から来る過度な安静が、かえって症状を悪化させることが知られています。

「痛いかもしれない」という予期不安が、実際の痛みよりも強い行動抑制を引き起こすんです。

「自己効力感」とは、簡単に言えば「自分ならできる」という自信のことです。

過去にダイエットに失敗した、禁煙に失敗した、運動を続けられなかった。こうした失敗体験が積み重なると、「どうせ今回も続けられない」という諦めの気持ちが生まれます。

そして、その予想通り続かなくなる。これは「自己成就予言」と呼ばれる心理現象で、「できない」と思うと、本当にできなくなってしまうんです。


心の問題だけではありません。現実的な障壁もあります。

「毎日30分、運動してください」と言われても、実際の生活では難しいことが多いんです。

  • 朝は忙しくて時間がない
  • 夕方は疲れている
  • 場所がない、道具がない

リハビリのための「特別な時間」を作ろうとすると、続かなくなります。

自宅でのリハビリは、基本的に一人で行います。

  • 誰も見ていない
  • 励ましてくれる人がいない
  • 正しくできているか不安

この孤独感が、継続を難しくします。人間は社会的な生き物なので、一人で黙々と続けることは、想像以上に大変なんです。

良かれと思って家族が「ちゃんとリハビリやってる?」「さぼらないでね」と声をかける。でも、これが逆にプレッシャーになることがあります。

特に配偶者からの「指導」は、反発を生みやすいんです。「うるさいな」「分かってるよ」という感情が生まれ、やる気を失ってしまうことも。

心理学では「リアクタンス」と呼ばれ、自由を脅かされると感じると、人は反発する傾向があります。


では、続けられる人には、どんな特徴があるのでしょうか?

続く人は、100点満点を目指していません。60点、70点でも「まあいいか」と思える柔軟性を持っています。

「今日は疲れたから、5回だけにしよう」
「今週は忙しかったから、週3回で十分」

こんな風に、ハードルを下げることを「悪いこと」だと思っていないんです。

カレンダーに丸をつけるだけでも構いません。記録をつけることで、

  • 自分が続けていることが可視化される
  • 小さな達成感が得られる
  • モチベーションが維持される

最近の研究では、運動記録をつけるだけで、継続率が約40%向上するという結果も出ています。たった「印をつける」という行為が、これほど大きな効果を生むんです。

一人ではなく、誰かと一緒に取り組んでいる方は、継続率が高い傾向があります。

  • 同じ病院でリハビリ仲間ができた
  • デイサービスで体操を一緒にする友人ができた
  • オンラインのコミュニティに参加している

人間は社会的な生き物です。「見られている」「応援されている」という感覚が、大きな力になります。


では、どうすれば続けられるのか。理学療法士として、効果的だと実感している方法をお伝えします。

「毎日30分」ではなく、「毎日1回だけスクワット」から始めましょう。

「そんなのじゃ意味がない」と思いますか?いいえ、違います。1回のスクワットを1ヶ月続けられたら、それは大きな成功体験です。そして、習慣になれば、自然と回数を増やしたくなるものなんです。

小さな成功体験の積み重ねが、自己効力感を高め、「自分はできる」という自信につながります。

新しい習慣を作るより、既存の習慣に紐付ける方が簡単です。

  • 歯磨きしながら → つま先立ち
  • トイレに行くたびに → スクワット1回
  • お風呂上がりに → ストレッチ

「リハビリの時間」を作るのではなく、日常に溶け込ませるのがコツです。

カレンダーに丸をつける、表を作る、写真を撮る。何でも構いません。

人間の脳は、視覚情報に強く反応します。「今日もやった」という印が並んでいるのを見ると、「途切れさせたくない」という心理が働きます。これは「連鎖効果」と呼ばれ、継続の大きな力になります。

家族ではなく、理学療法士やケアマネジャーなど、専門家の関与が継続率を高めます。

なぜなら、専門家は、

  • 客観的にアドバイスできる
  • 進歩を正確に評価できる
  • 励ましや承認を適切に与えられる

定期的に「見せる機会」を作ることで、サボりにくくなる効果もあります。

これが最も大切かもしれません。

できなかった日があっても、「まあ、そういう日もあるよね」と思える寛容さが必要です。

1日休んだら、次の日から再開すればいい。1週間休んだら、また始めればいい。「もうダメだ」と諦めずに、何度でもやり直せることを知っておくことが大切です。


当院のような自費リハビリでは、継続のためのサポートも充実させることができます。

一人一人の生活スタイル、性格、目標に合わせて、「あなたが続けられるプログラム」を一緒に考えます。

「毎日30分」が無理なら、「週3回10分」でもいい。「スクワット」が嫌なら、別の運動でもいい。柔軟に調整できるのが、個別指導の強みです。

週1回、2週に1回など、定期的に専門家と会うことで、

  • 進歩を確認できる
  • 新しい目標を設定できる
  • 孤独感が軽減される
  • 「次の予約までは頑張ろう」という区切りができる

この「約束」が、継続の大きな動機になります。

ご家族にも、効果的なサポートの仕方をお伝えします。

  • プレッシャーをかけない声のかけ方
  • 適度な関心の示し方
  • 励ましのタイミング

家族の関わり方を少し変えるだけで、患者さんの継続率が大きく変わることがあります。


Q1. 本当に効果がありますか?個人差はありますか?

A. 効果には個人差がありますが、適切な評価に基づいたプログラムを継続することで、多くの方が何らかの改善を実感されています。ただし「魔法」ではありません。あなたと私たちが二人三脚で取り組む、地道なプロセスです。焦らず、着実に進めることが大切です。

Q2. 痛みがあっても大丈夫ですか?

A. はい、むしろ痛みがある方こそ専門家の指導が必要です。痛みの原因を評価し、痛みを悪化させない方法でアプローチします。「痛いから動かない」ではなく、「痛くても動ける方法」を一緒に見つけましょう。

Q3. 週に何回通う必要がありますか?

A. 状態により異なりますが、週1〜2回からスタートする方が多いです。無理なく継続できるペースを一緒に考えましょう。大切なのは、頻度よりも「続けること」です。

Q4. どのくらいの期間で効果が出ますか?

A. 早い方で2〜3週間、通常は1〜3ヶ月で変化を感じ始める方が多いです。ただし、これも個人差があります。焦らず、着実に進めることが大切です。小さな変化に気づくことも、モチベーション維持には重要です。

Q5. 費用はどのくらいかかりますか?

A. 当院は自費診療となります。ご予算に応じたプランもご提案できますので、まずはお気軽にご相談ください。

Q6. 年齢制限はありますか?もう遅いのでは?

A. ありません。60代、70代、80代の方も多く通われています。「もう歳だから」と諦める必要はまったくありません。体は何歳からでも変わる力を持っています。それを、私たちは毎日の現場で目の当たりにしています。

Q7. 過去にリハビリが続かなかった経験があります。今度こそ続けられるでしょうか?

A. 過去に続かなかったのは、あなたのせいではありません。方法や環境が合っていなかっただけです。今回は、あなたが続けられる方法を一緒に見つけます。完璧を目指さず、あなたのペースで進めましょう。

Q8. 家族にも協力してもらいたいのですが、どうすればいいですか?

A. ご家族へのサポート方法も含めて、ご指導いたします。必要に応じて、ご家族にも説明の場を設けることもできます。家族の適切なサポートは、継続の大きな力になります。


ここで、少し厳しい現実をお伝えします。でも、これはあなたを脅すためではなく、「今」行動することの大切さを知っていただくためです。

もし今、何も変えなければ

  • ⚠️ 筋力はさらに低下し、日常動作がもっと困難に
  • ⚠️ 痛みをかばう動きで、他の部位まで痛めるリスク
  • ⚠️ 外出が減り、社会とのつながりも希薄に
  • ⚠️ 将来的に介護が必要になるリスクが高まる
  • ⚠️ 家族への負担が増え、罪悪感に悩まされる

明日から始めるのではなく、今日から。今週から始めるのではなく、今から。

小さな一歩でいいんです。それだけでも、大きな前進です。

「もう歳だから仕方ない」
「これ以上よくならない」
「痛みと付き合うしかない」

もしあなたがそう思っているなら、この記事を読んでくださったことに、心から感謝します。

リハビリが続かないのは、あなたの性格が悪いからでも、意志が弱いからでもありません。人間の脳の仕組みや、環境の問題なんです。

自分を責めることで、さらにモチベーションが下がるという悪循環に陥ります。「続かなかった」という事実は受け止めつつ、「でも、また始められる」と思える心の余裕が大切です。

失敗は、終わりではありません。新しいスタートのチャンスです。

「昨日までできなかったけど、今日から再開しよう」。この気持ちを持てれば、それだけで十分です。

一人で悩まないでください。続けられない理由を一緒に探し、あなたに合った方法を一緒に見つけましょう。

理学療法士は、体を治すだけでなく、継続できる環境を作るプロフェッショナルでもあります。あなたの「続けたい」という気持ちを、全力でサポートします。

体は何歳からでも変わる力を持っています。
それを、私たちは毎日の現場で目の当たりにしています。

リハビリが続かない理由は、心理的な要因と現実的な障壁が複雑に絡み合っています。でも、それらを理解し、適切に対処すれば、誰でも継続できる可能性があります。

✓ 「続かない」のは脳の自然な反応で、あなたのせいではない
✓ モチベーション低下、恐れ、自己効力感の欠如が主な心理的要因
✓ 小さな目標設定と「ながら」運動で、生活に組み込む
✓ 記録と可視化が、継続率を大きく高める
✓ 第三者のサポートが、効果的な継続を助ける
✓ Before/Afterの変化は、多くの方が実感している
✓ FAQで不安を解消し、安心して始められる
✓ 「今」行動しないと、悪循環は止まらない

100点満点を目指さなくていい。60点、50点でもいい。「続ける」ことそのものが、最大の成功なんです。

「続けられない自分」を責めるのではなく、「どうすれば続けられるか」を一緒に考えませんか?

あなたの小さな一歩を、私たちは全力で応援します。

完璧じゃなくていい。ゆっくりでいい。止まってもいい。また始めればいいんです。

あなたのペースで、あなたらしく、一緒に進んでいきましょう。

📚 参考文献

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執筆者情報
理学療法士
専門分野:運動器リハビリテーション、高齢者リハビリテーション、行動変容支援

免責事項  本記事は医学的知識に基づいて作成されていますが、個別の医療相談に代わるものではありません。健康状態に不安がある場合や、持病をお持ちの方は、必ず医師や理学療法士にご相談ください。

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